コットンは化学繊維製に比べて肌への刺激がなく、肌触りが心地よい天然素材。
ですが、その原料である綿花の生産過程で使われる大量の水資源含め、深刻な環境負荷が生じているのも事実。洋服やタオルを作る過程で化学薬品などを使う、排水処理に問題がある、また過酷な労働環境で作られるといったことも同様に、問題となっています。
そうしたなか、注目を集めているのがオーガニックコットンです。
今回はこうしたオーガニックコットンの基準をクリアした、オーガニックコットン製品を扱うテキスタイルブランドを紹介します。
Pristine(プリスティン)
1996年に誕生したアバンティの自社ブランドプリスティン。「清らかな汚れのない状態をずっと維持しつづけていく」という願いを込めて、オーガニックコットンを通したサステナブルなライフスタイルを提案しています。
レディースからメンズ、ベビーのウェアをインナーからアウターまで展開、さらにアパレル以外にも、リビンググッズや雑貨類も暮らしにまつわるアイテムを幅広く扱っています。
オーガニックファーマーが育てた綿花を現地から輸入し、糸から生地、縫製までをすべて自社の企画、デザインで製品作りを行う、正真正銘のメイドインジャパン商品です。
そして実は国産綿の自給率0%という現状から抜け出すため、プリスティンは2012年から国産原綿プロジェクトを開始しており、2030年には製品の国産綿混率2%を目指しているのです。
steteco.com(ステテコ ドットコム)
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2008年、世界初のステテコ研究所として設立された、steteco.com(ステテコ ドットコム)。身に着ける人に「心地よいライフスタイルを」という想いで、ステテコを軸に天然素材の心地良さと優れた日本のものづくりが活かされた、新しいリラックスウェアを提案しているブランドなのです。
ステテコ本来のメリットはそのままに、素材にこだわった日本ならではの丁寧なものづくりを行っているところに惹かれます。
通気性や吸汗、速乾性に優れ、高温多湿な気候に適した日本の伝統素材「綿ちぢみ」の生地。この生地を作るのに、それぞれの専門家の力を借りています。
まず糸から生地を織り上げる作業は、滋賀県高島市の工場で行われ、熟練の職人たちの厳しい目で管理されています。製織された生地は、高島市内の晒(さらし)工場へ。ここで、綿ちぢみの命である「シボ」と呼ばれる布面の凹凸が作られるのです。
江戸時代に誕生した綿ちぢみ、なんと約200年もの歴史が!
ちぢみ生地ができたら、スクリーンの型捺染機(かたなっせんき)で色柄をつけるため、次は京都の山城へ。布面に凹凸を持つ生地のため、型捺染を行うには高い技術力が求められるのです。
色柄がついた生地は、いよいよ大分の国東半島の自社工場に運ばれ、裁断と縫製を行います。創業以来、約80年に渡り肌着を作り続けてきた歴史の中で、現場の職人とミシン技術者が改良を重ねたオリジナルのミシンを使用しているのだとか。
また確認したところ、「オーガニックコットンの肌にやさしい柔らかインナー」、「ボタニカルダイシリーズ(※和紙混ボタニカルは対象外)」、「おふとんシリーズ(※内側ガーゼのみ)」はGOTS認証を受けているコットンを100%使用しているそうです。
オンラインショップ(↓)もわかりやすく、レビューを覗いてみたら1660レビューで★4.77ですよ!すごくないですか?男性が多いのも印象的です。カップルで使えるのはポイント高いですね。
スマイリーアース
「日本タオル製造発祥の地」として知られる大阪府泉佐野市にある、2008年創業のスマイリーアース。
タオル業界の異端児とも呼ばれるほど、自分たちの本当にいいと思う良心に沿ったものづくりを行っています。「良いものづくり環境で、地球を笑顔に」を理念に掲げ、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。
ウガンダ産オーガニックコットン、手作りのシアバター石鹸、そして水のみから作られるスマイリーアースのタオル。製造工程でも化学薬剤を一切使わず、環境を守りながら作られたエシカルなタオルなのです。
スマイリーアースのものづくりは、ご縁があり出逢ったウガンダ産のコットンを広め、製造者としての責任を果たしたいという想いがあったのだそう。
オーガニックコットンを通してウガンダと日本を繋ぎながら、環境を守り循環型社会を実現する。そんな大きな目的に突き進むスマイリーアースのタオルやテキスタイルには、コットンへの愛情や情熱を感じます。
もちろんGOTS認証、オーガニック認証、フェアトレード認証を受けています。
タオルやベビー用品などを扱い、購入には「真面綿」会員になることが必要です。泉佐野市にある工場は見学でき、商品の展示スペースもあるため実際に手に取ってから買うこともできますよ。
hinna(ヒンナ)
「hinna」とはスウェーデンの言葉で、「時間をみつける」という意味。
「環境や自然、そして自分と向き合う時間を持つしあわせを女性たちに届けたい」という思いを込めて名付けられました。
フェムテック(技術や知識で女性の悩みをケアする)アイテムを通して、女性の体のゆらぎに向き合い、また社会問題にも向き合うきっかけを提供しています。
デザインはどれも女性の体を解き放つ、ゆるりとした締め付けないラインが特徴。
hinnaのオーガニックコットンシリーズ、身生地(ウエスト部分除く)には「bioRe COTTON」を使用。綿花をつくる土壌から生産者の暮らしまで配慮した「bioRe PROJECT」により、タンザニアのオーガニック農場で作られるコットンなのです。
糸は「GOTS」認定工場で厳重な管理のもと紡績され、国内有数のニットの産地である和歌山で一枚の生地となります。加工から仕上げまで環境に配慮し、水の汚染を最小限に抑えて作られるサステナブルなコットンと言えます。
TENERITA (テネリータ)
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テネリータは、国内で最初にGOTS認証を取得したオーガニックコットンブランドです。
医薬品事業で有名な興和株式会社が創業以来、繊維を扱ってきたノウハウを活かし立ち上げました。
「ゆたかさと上質をいつも」あること、それがテネリータが考える理想の暮らし。
その実現のため、また自然環境への優しさのため、オーガニックコットンにこだわり続けてきたのです。また「ものづくりの全工程で、人や環境に負担がかかるものをできるだけ取り除きたい」という想いをカタチにしてきました。
すべてのタオルのコットンには、南インドの契約農場で採れる最高級の綿花のみを使用。タオルの名産地、愛媛県の今治市で製造されています。
テネリータの定番であり一番人気は、柔らかさと吸水性を追求した「超甘撚りタオル」シリーズ。カラーバリエーションも豊富なので、選ぶ楽しみも!贈り物にもピッタリですね。
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