フェアトレードの次に知っておきたい「ダイレクトトレード」とは

ダイレクトトレード フェアトレード

フェアトレードがフェアな取り引きを指すことは、こちらで記事にしました。

そしてフェアトレードが出てきたら、必ずと言っていいほど引き合いに出されるのが、ダイレクトトレードです。ダイレクトトレードとは名前の通り、ダイレクト(直接)なトレード(取り引き)。つまり、直接契約を結ぶことです。

フェアトレードとの違いや、そのメリット・デメリットについても掘り下げてみたいと思います。

【この記事でわかること】
✓ダイレクトトレードとフェアトレードの違い
✓ダイレクトトレードのメリット・デメリット
✓ダイレクトトレードで仕入れた豆が飲める/買える場所

ダイレクトトレードとは

ダイレクトトレード

ダイレクトトレードとは、業者などが生産農家から直接コーヒー豆を買い付けること。

コーヒーの流通経路には多くの業者が関与しているため、「中間マージン」も多く発生しています。ダイレクトトレードでは仲介人や輸出業者など中間業者を挟まないため、生産者の利益が増えるのが特徴です。

ダイレクトトレードのメリット・デメリット

ダイレクトトレード

ダイレクトトレードのメリットとデメリットを、それぞれ掘り下げてみていきます。

メリットとは

生産者側のメリットとして大きいのは、コーヒーを作るためにかかる生産者コストを買い付け価格に反映してもらえること。そして中間業者を挟まずダイレクトに収入を受け取れることです。

生産者さんは頑張った分が対価に繋がるためモチベーションも高まり、より品質の高いコーヒー作りに向き合えます。

買い付け側のメリットも、中間業者を挟まないという同じ理由でコストカットになることと、誰がどのように生産したコーヒー豆なのかが明確にわかる(透明性がある)ことです。

そして生産者さんとの関係性が構築されると、買い取り側のニーズや、今後の方向性などを一緒に話し合いながら、より高い品質のものを目指すことも可能になります。

デメリットは不安定さ

生産者側のデメリットは、収穫してみないと品質と生産量がわからない点。そのため継続的にバイヤーがコーヒーを買い付けてくれるかはわかりません。そのときは納得のいく取り引きができたとしても、その後の安定を保障するものではないのです。

買い付け側のデメリットは、収穫するまで求めている品質・量に達するかはわからないという点です。生産者側との信頼がないとバイヤー同士での競争がおきかねません。日ごろから関係性を大切にすることがダイレクトトレードで、気持ちのいい取引をするコツとも言えそうです。

ダイレクトトレードを導入している企業やカフェ

ダイレクトトレード

私たち消費者が、ダイレクトトレードを応援するアクションとして実践できることは、ダイレクトトレードを取り入れている企業からコーヒーを買うこと、またその豆を使うカフェでコーヒーを飲むことです。

ではどの企業が、ダイレクトトレードのコーヒー豆を導入しているのでしょうか。

大阪が拠点の老舗「田代珈琲」

「ダイレクトトレード コーヒー」とリサーチをしてまず名前が挙がるのが、田代珈琲です。昭和8年に「田代兄弟商会」として誕生した老舗のコーヒー専門店。

今では「農園と相談して、より良い豆を作る取り組み」で持続可能な仕組み作りに重きを置いた活動をされ、そのなかでダイレクトトレードという仕組みは必要不可欠だとのこと。

国際的なコーヒーの評価プログラムである「カップ・オブ・エクセレンス」を受賞したコーヒーはじめ、個性豊かなスペシャリティコーヒーを楽しめます。

【公式サイト】田代珈琲

田代珈琲株式会社 / ダイレクトトレード

全国のカフェをリサーチ!「TYPICA(ティピカ)」

企業でもカフェでもない、コーヒーを愛するすべての人をダイレクトトレードで結びつけるコミュニティ「TYPICA」。

ウェブサイト上にて、ロースターがコーヒー生豆の買い付けを行えるほか、TYPICAの豆を仕入れた全国のロースターやカフェを検索できるのが特徴です。

あなたの知ってるカフェも出てくるかもしれませんよ(私は出てきました。笑)!

【公式サイト】TYPICA

スペシャルティコーヒーのダイレクトトレードコミュニティ。
TYPICAは、世界中のコーヒー生産者、自家焙煎をするロースター、生活者、コーヒーを愛するすべての人によって育まれるスペシャルティコーヒーコミュニティです。生産地の風土と生産者の手によって育まれた、スペシャルティコーヒーの多彩な個性を楽しみ...

ダイレクトトレードについて掘り下げてみました。

作り手の個性がより際立ち、味わいや品質に反映されるダイレクトトレードの豆は、一度飲むとその違いを感じることができるはず!

フェアトレードと同様、適正な対価を生産者に支払う分、コーヒー一杯の値段は高くはなりますが、本来それが正当な価格で、本来私たちも支払うべき金額なのです。

フェアトレードやダイレクトトレードの商品を選ぶことは、今までの安かろうよかろう、大量生産大量消費をよしとする風潮から離れる、きっかけのひとつになるのではないでしょうか。

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