*本サイトはアフィリエイトプログラムに参加しています*
一家に一本はあるフライパン!炒め物はもちろん、深めのフライパンならちょっとした煮物にも対応できて大活躍ですよね。ではそのフライパン、どのような基準で選びましたか。なんとなく家にあったから使っている、という人も少なくないのではないでしょうか。
フライパンは口にするものを作る調理器具。食への意識が高まる傾向にありますが、料理同様に調理器具への安全性まで考慮して選びたいものです。できるだけ自然に沿った素材や製造過程のものが理想です。
今回はPFAS・PFOAフリーであること、さらに鉛・カドミウムを使用していないことを基準に、安心して長く使える丈夫なフライパンを集めました。
本当は日本製を選びたかったのだけど、こういった意識は(今のところ)EU諸国やアメリカの方が進んでいるので、安全性を優先して選出したよ!
フライパンだけでなく、長時間煮込み料理に使用することもある鍋も素材にこだわりたいですよね。気になる方は、こちらもどうぞ!
なぜフライパンの安全性が重要なの?
人々の食への意識が高まりつつあるなか、フライパンの安心安全を求める声が高まっています。
ネット上では「フッ素加工のフライパンは危険」といった発信を目にすることもあり、そうかと思えば「実際はそうではない、デマだ」との発信もある。つまりどちらの観点からも見る必要があるのですが、まずそれらの性質について簡単に説明します。
フッ素樹脂は熱に強く、水や油をはじく素材として調理器具のみならずさまざまなアイテムの加工やコーティングに使用されています。特に知られているのがフッ素樹脂コーティングされたフライパンで、食材がくっつかないことや調理のしやすさ、洗いやすさから人気です。
フッ素加工されたフライパンの多くには、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)が使われています。PTFEは高温になると有害ガスを発生させると報告されているほか、テフロンをフライパンに接着させる際に用いるPFOA・PFOSも有害物質です。
フライパンの使用時には高熱になるため、溶け出すコーティング成分によって料理の風味が落ちてしまうことや、溶け出たPFOA・PFOSはいずれも生物中や環境に蓄積される危険性が。特に、PFOAについては発がん性の恐れも指摘されているのが気になります。
ここからさらに一歩突っ込んだことを言うと、フッ素加工と言っても危険性があるものはその中でもさらに限られているのだそうです。
PFOS・PFOAとフッ素樹脂はどちらもフッ素化合物であることには違いありません。ですが、低分子化合物に属すPFOS・PFOA、高分子化合物に属すフッ素樹脂は、分子量によって性質や毒性はまったく異なるのです。
しかも法改正や自主規制などの努力により削減・根絶を目指しているのも事実です。最近、市場に出ているものだとフッ素樹脂加工やフッ素コーティングに規制値以上のPFOS・PFOAは含まれていないという考えも。あまり神経質にはならなくていいのかもしれません。
なんと欧州では「永遠の化学物質」と呼ばれているそう!
ただオーガニックマインドとして懸念しているのは、健康被害だけではありません。
サステナブルな視点で見ても、排出されたPFOA・PFOSが自然環境下で分解されないこともあまり望ましいことではないですよね。
そうした理由から2004年、残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)にて、国際的にこの物質の製造や使用の廃絶に向けて取り組む合意が加盟国のあいだでされたのです。
日本でもこの物質を規制するために法令に落とし込まれ、化審法の「第一種特定化学物質」に指定されて2021年10月22日より規制対象となっています。
愛用の一本、選ぶ基準はこれ!
毎日使うものだから、使い続けられる品質であることが大前提!素材とコーティングに絞って、そのポイントをお伝えします。
素材
耐久性と安全性を求めて素材を選ぶなら、やはり鉄製がおすすめ!丈夫で、高温加熱調理に向いること、適切なメンテナンスによって長持ちすることがその理由。ただし、ほかの素材と比べると重さがあるため、調理するのに力が要るというデメリットも。
また、ステンレスも選択肢のひとつに加えたい人気の素材。丈夫でサビにくいのはもちろん、メンテナンスも比較的簡単です。
コーティング
結局、素材を重視するのは、その素材に対してコーティングの必要性が変わるからです。
フライパンの表面に施されているコーティング加工は、刺激や高温で剥がれてしまうものがあるのです。フッ素加工(よく聞くテフロンもフッ素加工の一種)の多くに使われているPFOA・PFOSは、すでに触れたように「第一種特定化学物質」に指定され、現在は製造・輸入が原則禁止されています。
とはいえ、日本ではまだ出回っているものもあると推測されるので、念のため意識して選びたいですね。
おすすめのブランド・フライパン4選
1. 藤田金属|鉄
「藤田金属」は創業70年、大阪府八尾市に工場を構えるいわゆる町工場です。
フライパンの型作りに必要な金型の製作からフライパンの原型を作るプレス加工、フライパンの形を作るヘラ絞り、検品まで自社で一貫して製造しているのが特徴です。
藤田金属独自のハードテンパー加工(焼き付け加工)を施しているため、使い始めの「油ならし」が不要な点は強み!鉄製フライパンの手間をひとつ省いてくれているのです。
大阪出身なので、ちょっと応援したい気持ちも!笑
国内の受賞歴として「大阪ものづくり優良企業賞」「OMOTENASHI SELECTION 2017」のほか、フランス開催の「メゾンでオブジェ」や、ドイツ開催の「アンビエンテ」にも出展するなど、大阪から国内外を問わず活躍中です。
「藤田金属 スイト こだわり職人 使いやすい鉄フライパン 24cm」
初めてなら抑えておきたい基本の一本がこちら。鉄製のフライパンとして破格のお値段!今回紹介している24cmはなんと、1,668円…!初めての鉄製フライパンとして使うのによさそうです。
ちなみにサイズは20cm~28cm、さらに深型、玉子焼き用まで幅広く展開しているので、今の暮らしにピッタリの相棒を選んでくださいね!
「FRYING PAN JIU(フライパンジュウ)&ハンドルセット Lサイズ」
自社工場で作られているから、ベーシックの型のみならず、さまざまな用途に合ったプライパンがずらり!型やサイズだけでなく、女性でも使いやすい鉄だけど軽量のものから、本物志向のもの、コラボ製品まで気になるフライパンのなかから、お気に入りの一本が選べます。
もう一本は、時間がないときやホームパーティーに大活躍してくれるアイテムを紹介。
調理したらそのまま取っ手を外して、食卓に乗せられる「フライパンジュウ&ハンドルセット」です。しかもいかにもフライパンを乗せた、という感じではなくまるでカフェで出されるプレートのようにスタイリッシュ。
塗装なしの1.6mmという厚手の黒皮鋼板で、鉄素材が生きたデザインに、山形県天童市の工場で無垢の木材を削り出されたハンドルは着脱可能。もちろん見た目だけでなく、熱々の料理を楽しめる機能性もバッチリです。
こちらは、同町工場と東京の小さなデザイン事務所「TENT」が試行錯誤を繰り返し、製作したもの。「ジュウ」は「つくる」と「たべる」をひとつにしたフライパンなのです。
2. turk(ターク)|鉄
ターク社は1857年、熟練した鍛冶職人のアルバート・カール・タークによって創業。ドイツの鉄製品製造の中心地、ルール地方に工場を構え150年以上、代々技術を受け継ぐ職人の手でクラシックなフライパンが作られています。
つなぎ目のない剛健なクラシックフライパンは、これ以上なくシンプルで美しい。機能性もバッチリで、熱まわりがよく蓄熱性に優れているため、じっくりと安定した調理が可能に。サイトによると、適切に手入れをすれば半永久的に使用できるそうです。
「クラシックフライパン 2号 20cm」
タークからはやはり、定番のクラシックフライパンを紹介します。
創業当時から動かしている専用の機械とそれを扱える数少ない職人しか作られない貴重なもの。100年変わらぬ作業を受け継いで、一本ずつ時間をかけて生み出されます。その無骨で飾らない独特の表情のフライパンを、タークをまさに象徴していますね。
使っていないあいだは、壁にぶら下げるだけでとてもフォトジェニック!
タークの製品は使うほどに味わいが増すことでも人気ですが、女性には少し重いとの声も。そこで今回は、小さめサイズの20cmをおすすめします。
実は鉄のフライパンをチェックして、一番の憧れはこちら!私にはちょっぴり重かったけど、力仕事が苦にならない方にはよさそう
また、持ち手の部分も鉄なので調理中は熱くなります。ミトンやタオルなどで包んで安全に使ってくださいね。
3. リバーライト|鉄
美味しくて健康にいい料理を作るのに適した、丈夫で機能的な鋼板製フライパンを製造しているリバーライト社。
鉄の一番の特徴は蓄熱性と放熱性です。そのため、食材を美味しく調理するのに必要な約170~180℃の高温にも耐性があります。この特性により、旨みを逃すことなくサッと高温で調理することが可能になりました。
またリバーライトが鉄にこだわるほかの理由は、使うほどに油が馴染みより良い状態へと育てていけるから。使えなくなったら買い替えばいい、ではなく、長きに渡り愛用するつもりなら、そのために作られたリバーライトをぜひ選択肢に!
極JAPAN 26cm
油の馴染みが良い等の鉄の特性をそのままに、極めてサビにくい鉄フライパンを開発。鉄製でもお手入れが簡単なのは嬉しい!
また鉄と持ち手のウッド(木)がどこか温かみのある印象の一枚です。ウッドは茶色、うるし、燻色、桜ハンドルより選べます(値段は異なる)。
さらに極JAPANのフライパンからは、調理のたびに鉄の溶出が確認されていると言います。なんと!貧血になりやすい女性は、調理器具からも鉄分補給ができる極JAPANはありがたい存在かもしれませんね。
また持ち手がステンレスのビタクラフトも、個人的には気になる存在。ただ極より少し重く値段も少し高いため、今回は最初の一枚としてベーシックな極を紹介しました。
4. バーミキュラ|ホーロー
「フライパン 26cm」
素材の味を引き出すチカラを備えているから、いつも通り料理をするだけでいつも以上の料理に仕上がるフライパン!
例えば水気の多いもやしの炒めものもべちゃっとならず、瞬間蒸発性能で素材の旨みをぎゅっと凝縮して感動の仕上がりに!どんな料理も誰でも簡単にワンランクアップするのが強みです。
今回おすすめするのは、どんな料理にも適した万能の定番サイズの26cmです。
5. Ozeri(オゼリ)|セラミック100%
オゼリは、ドイツ発のライフスタイル製品の専門メーカー。受賞歴のあるデザイン、革新的な素材、耐久性のある構造を取り入れて、長く愛される製品づくりを行っています。
オゼリの製品は「モダンのための家庭用品 」と「健康的な生活 」、2つのカテゴリーに分類。今回のフライパンが入る後者のヘルシー・リビングな製品は、化学物質を一切使用しない人と環境に優しい調理器具から、廃棄されたあと埋め立てゴミになるのではなく、自然の要素に生分解される100%植物製の食器まで多岐にわたります。
「プロフェッショナルシリーズ 10インチ」
ドイツでひとつずつ手作業で鋳造している、100%ハンドメイド。
傷つきにくく長持ちする、商品名通りプロ仕様の仕上がりに。セラミックコーティングで4倍密封されており、フッ素化化学物質、PFBS、ビスフェノール(BPS)、APEO、PFOS、PFOAはじめ、およびあまり知られていない化学物質NMPとNEPにさらされるリスクのない、安全性を追求しました。
もちろん、ノンスティック(ひっつきなし)を実現しており、使いやすさも期待できます。
今回はシリーズのなかでも使い勝手のいい、10インチのフライパンを紹介しました。それでも確かに重め…ではあるものの、洗いやすく丈夫で使いやすいと評価は高めです。
毎日使う調理器具、フライパンの選び方とおすすめを紹介しました。
端的に〇〇だからよい、悪いではなく。多角的な可能性を知りつつ、そのなかで使うとしたらどれがいいだろうと考えてみませんか。
毒性の化学的根拠などはひっくり返る可能性もありますし、個人的にはあまりそこにフォーカスせず、ブランドや会社の姿勢や想いに賛同できるか、そして直感で選ぶのがいいかなと思います。あと、もちろん自分の手に収まりがよく、繰り返し無理なく使えるサイズ感!笑
ただ鉄やホーロー製のフライパンは、今まで使っていたリーズナブルで軽いフライパンに使い慣れていると、最初は慣れるまで少し気をつける必要があるかもしれません。焦げつきや、木製や鉄素材のハンドル部分への対応なども。
ですが、そういったことをひとつずつ気をかけるうち、ますます愛情が深まることも間違いないはず!
まだ使えるフライパンがあるのに、今すぐ買い替える必要は全くありませんが、もし買い替えのタイミングであればぜひ参考にしてもらえたら嬉しいです。
【参考サイト】PFOA、製造や輸入禁止へ|共同通信
コメント