最近では、フード(食品)ロスはよく話題に上るようになりましたが、実は廃棄されるコスメ(=コスメロス)についても意識する必要がありそうです。
モーンガータの調査によると、2021年の化粧品市場は2兆8,415億円。うち使い切れない化粧品は捨てていると回答した人は86.3%、多くの化粧品が使われないまま廃棄されていることが明らかです。また家庭からの廃棄に留まらず、化粧品メーカーから出る化粧品の中身(バルク)の廃棄量の多さも独自調査で浮き彫りになりました。その数なんと、国内上位5社だけで年間約2万トンに上るそう!
メーカーや消費者、さらに店頭や小売での在庫やテスターも合わせると膨大な量のコスメが毎年廃棄されているということになりますね。
コスメロスとは
フードロスの概念と同様、まだ使えるにもかかわらずさまざまな理由で廃棄されるコスメ(化粧品)のことをコスメロスと言います。世間における環境意識の高まりとともに、フードはじめコスメやフラワー(花き)などの廃棄問題に注目が集まっています。
これらの問題の要点は大きく2つ、まだその役割を果たせるにもかかわらず処分することになる倫理的(エシカル)問題と、廃棄による自然環境への問題です。
これらの解決には企業だけではなく、消費者である私たちにできることもたくさんあるはず!本当に必要なものを必要な量だけ購入する、やむを得ず処分する際にはごみにせず循環させる方法を探る、などがその一部です。
環境問題として捉えるとどこから手をつければいいかわからないなら、まず個人単位でできることを取り入れていく必要がありそうです。
数字で見るコスメロス
「すべては使えるものだらけ!」をテーマに活動する「コスメロス協会」のアンケートによると、手持ちのコスメ数について「100個以上」と答えた人が2番目に多い25%を占めていることが明らかに!それがいい悪いの問題ではなく、純粋にこの数には驚きを隠せません。
コスメ好きな人は多いですもんね。私なんか10個以下だけど⁉笑
この投稿をInstagramで見る
さらに「買ったものを一度も使わずに捨てたことがある?」に関しては、ある(5個以内)が一番多い84%という結果になりました。
この投稿をInstagramで見る
さらに「使い切れないコスメは廃棄する」と答えた人が、52%と半数以上もいました。ほかには「そのまま持っている」という人が2位の33%という結果に。
恐らく捨てるタイミングがわからない、捨て方がわからないという人も多いのでは、と推測します。
この投稿をInstagramで見る
捨てる前にできること
購入するときには心が弾んだ、色とりどりのパレットのコスメ。
ですが色の好みが変わり、トレンドが終わったなどの理由で使わなくなる…。こういうことは少なくないはずです。
そこで最近話題になっているのが、廃棄コスメのアップサイクル!
特に多いのがアイシャドーやアイライン、チークなど色味のあるコスメを絵具やクレヨンなどの画材に生まれ変わらせるという取り組み・サービスです。
なかでも私たち一般人が簡単に参加できる取り組みを、いくつか紹介します。
COSME no IPPO(コスメノイッポ)
「役目を終えたカラーコスメに新たな価値を」という想いで生まれた、エシカルクレヨン「ハロヨン」は箱ごとに異なる唯一無二のカラーが特徴です。
SminkArt(スミンクアート)
モーンガータ(※)による、廃棄コスメをDIYしてアップサイクルさせるサービス。
各自で化粧品を絵具にアップサイクルするサービスはじめ、企業などから出た廃棄化粧品に特殊処理を施し商品化された「SminkArt ときめくペイント」を購入することも可能です。
※モーンガータは化粧品メーカー各社と共働し、粧品業界全体のアップサイクルを進める会社
-
コスメロスについてと、もう使わなくなったコスメをアップサイクルするためにできることを紹介しました。
特にコスメ収集している人などは、それらのゆく末まで責任を持てるようになると素敵ですね!もちろん、そうではなくても知っておきたい情報です。
また、アップサイクルされた画材はコスメ好きな人へのギフトにすると、考えるきっかけになるかもしれませんね。
コメント